失敗は成功のもと!「成長思考」の作り方

心理学

今日は「成長」するためのマインドセットについての話です。
私は、英語学習コンサルタントとして、社会人の方々にマンツーマンで英語学習のサポートをしています。その中で、生徒さんからよく出てくる言葉が、

「英語は昔から苦手なので、人より才能ないんだと思うんです、、」
「もう年なので、今からではやっぱり身につけらないんじゃ、、」

といった、ネガティブな言葉の数々。全て言い訳ではありますが、英語を身につけるまでの道のりの長さ、ハードさを考えると、気持ちは良く分かります。
一方で、そんな言葉を一言も発することなく、

これは難しかったですね〜。いい勉強になりました!」

と、常に前向きに課題に取り組んでくる方もいます。そして、そのように前向きに英語学習に取り組まれた方は、結果として、英語の実力の伸びも大きいです。

このマインドセットの違いは何なのか、この違いが結果にどう影響するのか、第三者がここにアプローチすることはできるのか。この疑問を解明してくれた本が「GRITーやり抜く力」です。この本は、成功者の共通点として、「やり抜く」こと、そして、そのためには「情熱」と「粘り強さ」が何よりも大切だと研究結果をもとに説いています。今回は、やり抜くための一つの重要な要素である「成長するためのマインドセット」について考えていきます。

「成長思考」と「固定思考」

以下の質問について、どの程度賛成か、あるいは反対かを考えてみてください

・知的能力は人の基本的な性質であり、ほとんど変えることはできない。
・新しいことを学ぶことはできるが、知的能力自体を向上させることはできない。
・もともとの知的能力のレベルにかかわらず、かなり向上させることができる。
・知的能力はつねに大きく向上させることができる

GRIT-やり抜く力 (アンジェラ・ダックワース著)より

最初の2つのコメントに賛成し、後の2つのコメントに反対した場合は、あなたの考え方は固定思考」だと考えられます。逆だった場合は、「成長思考」だと考えられます。この2つは、以下のような考え方を指します。

成長思考「やればできる」と信じて努力すれば、自分の能力は伸ばすことができる
固定思考 =   スキル習得はできるが、習得のためのスキル、つまり「才能」は伸ばすことができない

「固定思考の人たちは、人生で何か困難にぶつかったとき、「自分の能力では無理だ」と、すぐに諦めてしまいます。そして、そのような挫折経験を、自分には能力がない証拠だと解釈し、更に自信をなくてしてしまいます。
一方で「成長思考」の人は、困難にぶつかった時も、努力すればきっとうまくできると信じている。結果に結びつくまで努力を続けることができる。
成長思考を持つ人は、成功において大事な「やり抜く力」も強いと、スタンフォード大学のキャロル・ドウェック教授の研究によって明らかになっています。

「楽観主義者」か「悲観主義者」か

次は以下の質問の答えを考えてみてください。

つぎの状況を想像してください。ひとからやってほしいと頼まれた仕事がありますが、ぜんぶ終わりそうにありません。ではつぎに、そのおもな原因をひとつ想像してください。どんな原因が頭に浮かびますか?

GRIT-やり抜く力 (アンジェラ・ダックワース著)より

この質問に対する答えが、どの程度「一時的」(逆は「永続的」)で「特定的」なものかを評価することで、あなたが楽観主義者悲観主義者かが分かります。

例えば、悲観主義者は、任された仕事が終わらなかった原因を「自分は何をやってもダメだから」などと考えます。この受け止め方は「永続的」であり、自分ではほとんど変えようがありません。さらに原因が「不特定的」でもあります。失敗をこのように受け止めてしまうと、本当は小さい失敗のはずなのに、とりかえしのつかない大失敗のように感じて、諦めてしまいます。

一方で楽観主義者は、上記の質問に、「時間配分を間違えたから」「気が散ってしまい、効率が悪かったから」などと答えます。このような受け止め方は「一時的」「特定的」で、「どうにかできる」と思うことができます。

もうお分かりかと思いますが、スポーツ選手やアーティストや、各業界の営業職に至るまで、楽観主義者の方がうつ病になる確立が低く、日頃のパフォーマンスが高かったそうです。

考え方は変えることができる

あなたは成長思考で物事を考えられていますか?困難なことも楽観的に捉えることができていますか?何かを成し遂げるには、達成するまでやり抜くことが必要です。そしてその前提となるのが、「成長思考」を持っており、「楽観主義者」であることなのです。ただ、全ての物事においてこの条件を満たすのは大変かもしれません。

私の場合も、学生時代はとんでもなく数学が苦手で、1番時間をかけて勉強したのに、数学のせいで受験に失敗しました(笑) もちろん科目の向き不向きはありますが、当時の自分は「数学はいくらやっても無理かもなぁ」と毎日考えていました。数学においては「固定思考」「悲観的」になっている自分がいたのです。

著者のダックワース氏は、たとえ今は「固定思考」「悲観的」であったとしても、人間の脳は可塑性を持っており、大人になってからでも何かを乗り越える経験をすることで、考え方を変えることができると述べています。そして、この「考え方」を変えるために、以下の3つの行動を提案しています。

  1. 「知能」や「才能」についての考え方を改める
  2. 楽観的に考える練習をする
  3. 「他人の力」を使って立ち直る

上記1、2について、ダックワース氏は、私たちが生きている限り、脳の神経細胞は互いに新しい結合を増やし、既存の結合を強化することを続けており、完全に「固定」することは一度もないと述べています。仮に今は「固定思考」だとしても、日頃の意識によって変えていくことができるのです。

とはいえ、自分1人の力だけで考え方を変えていくというのはなかなか大変です。そこで、上記3の「人に助けを求める」ことが大事になってきます。1人ではくじけそうになることも、仕事であれば先輩や同期、時には社外の友人に相談することで、パッと視界が開けることがあります。自分以外の多様な視点を得ることで、「こうすればよかったのか!これならできる!」と思え、粘り強く取り組めるようになることもありますよね。

他人を成長させる声のかけ方

もしあなたが他の人から助けを求められた時、落ち込んでいる人を見たとき、どのように声を書けるでしょうか。ドウェック氏によれば、そもそも「固定思考」や「成功思考」というマインドセットの違いは、子どもの頃の褒められ方が大きく影響するそうです。以下の表をご覧ください。

「成長思考」「やり抜く力」を妨げる表現「成長思考」「やり抜く力」を伸ばす表現
才能があるね!素晴らしい!よく頑張ったね!素晴らしい!
まあ、挑戦しただけえらいよ!今回はうまくいかなかったね。一緒に今回の方法を
見直して、どうやったらもっとうまくいくか考えてみよう
よくできたね!君はすごい才能を持っている!よくできたね!もう少しうまくできたかもしれない
と思うところはあるかな?
これは難しいね。できなくても気にしてくていいよこれは難しいね。すぐにできなくても気にしなくていいよ。
これは君に向いてないのかもしれない。でもいいじゃないか。
君に他にできることがあるよ
もうちょっと頑張ってみようか。一緒に頑張れば必ずできるから。

お分かりでしょうか。表の左側は、「生まれながらの才能」に焦点を置いた声がけになっています。
一方で右側は、「努力」「学習」を褒める声がけとなっています。子どもの頃にどのような声がけをされるかで、失敗や成功の原因を、自分の才能に結びつけるのか、それとも努力に結びつけるのかが決まっていくとのことです。

これは年を重ねてからでも変わりません。私のように人をサポートする仕事の方や、管理職、親、人を指導する立場にある方は全て、自分が日頃からどんな言葉で相手を褒めたり注意したりしているかに気をつけた方がいいでしょう。すごく褒めているつもりで、知らず知らずのうちに「固定思考」を植えつけているかもしれません。

まとめ

成長思考 = 「やればできる」と信じて努力すれば、自分の能力は伸ばすことができる
・固定思考 =  スキル習得はできるが、習得のためのスキル、つまり「才能」は伸ばすことができない
・楽観主義者は、困難を「一時的」「特定的」に捉える
・悲観主義者は、困難を「永続的」で「不特定的」に捉える
・物事をやり抜き、達成するためには「成長思考」「楽観主義者」でいる必要がある
・考え方は変えられる
・他人の声の変え方によって、考え方は影響を受ける

成功する人はメンタルが強いと漠然と思っていましたが、強いメンタルとは、困難があっても根底で自分を信じてあげられること、そして、物事を柔軟に捉えるしなやかさなのだと分かりました。常にこのマインドセットを保つには、私もまだまだ修行が必要!
1人でも多くの方が「成長思考」で何かにチャレンジしていくことを願っています!

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